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ハート♥剛毛系

心が剛毛な心臓モサモサ系の人の散文。主に「自分のこと」を書くのがテーマです。

「モテる」は「持てる」? で、何を。

ちょっと過去の自分を振り返る作業をしていたので、メモ的に。

20代のころ、私は人間関係で四苦八苦していました。尊敬する人や好きになった男性とそれなりに仲良くはなれるのですが、その後関係がこじれやすかったのです。
そんなとき、モテモテの女子が私に言いました。

「好きって思う気持ちはとても気持ちがいいんだよ。だから、自分ばっかりやってちゃダメ。相手にもさせてあげないと」と。

それを聞いた私は「えーー? 私のことなんかそんなに好きになってくれる人いないから悩んでるのに?」と思いました。
自分に自信がないと、相手が自分ことを好きになるとか、相手が自分の為に何かしてくれるとか、そういうことを求めるハードルが高くなってしまいます。
「そんなことを言えるのは、あなたがモテモテ女子だからじゃないの?」と思いました。

自分は「モテない」から自分から誰かにアプローチしなければ何も起こらないし、自分から相手に尽くさなければ一緒にいる価値がないんだ、思い込んでいました。
「ねえ、〇〇がしたいの」
「〇〇がほしいわ」
「〇〇をやって」
とかって、モテモテ女子でもない限り、男性に求めるのは無理じゃない…??
少なくとも、私には無理だなあ…と思っていました。


でも…そもそも「モテる」ってなんだっけ?

「持てる者、持たざる者」的にいうと「持ってる」人は「社会的地位・名声・富・美貌」などを「持ってる」ってことかな。となると、そういう人が「持てる=モテる」のはわかるし、自分はそんなに「持ってない」ので「モテ」なくても当然だなと思っていました。

しかしある日気が付いたのです。
もしかして何かを「持てる」人のことだったら?

私は20代の殆ど生活が「仕事も1人、生活も1人」だったのですが、常に誰かと話しができる環境が欲しかったし、誰かと何かを分かち合うことに憧れを持っていました。
そして私の人生の「不安」とか「責任」や「希望」とか「夢」とかを一緒に「持って」くれる人がいたら、なんてステキなんだろうと思いました。


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と、言えば聞こえはいいのですが「この先の人生が不安だ〜。1人で寂しい〜。だから誰か一緒にいて欲しい〜」って感じだったんですよね。
だから相手のことを「好きです」ってアプローチしてるんだけど、本当は「だから荷物持って」と言ってるだけだった。
正直、そんな感じの人と恋愛したいか? と言われると…イヤですよね…。

私は相手に「好き好き」と言いながら、何かを持ってもらいたがっていた。
まるで妖怪「持って持って」です。カタカナで書いたら「モッテモッテ」なので、まるでモテモテのようですが、「モテる」とは真逆の、自分の人生の不安や責任を持ってもらいたがる妖怪です。
普通逃げるよね。そんなの。そりゃフラれるわ!
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このままではいやだ。と思った私は「モテる」人になろうと思いました。
「持てる」人です。
人の不安とか、責任とか、一緒に持って上げられるような、心の力持ちになろう。そう思いました。
すると、今までの好みのタイプから180度違う、ちょっと頼りないけど優しい人みたいな人に目が向くようになりました。

そして元夫と出会い、付き合いを経て結婚に至りました。

なので、私は「よし! この作戦は成功した!」と思っていたのです。
「そう、私は持てる人間。愛は求めるよりも、与えるものよね」などと、けっこう本気で思っていました。

「好きって思う気持ちはとても気持ちがいいんだよ。だから、自分ばっかりやってちゃダメ。相手にもさせてあげないと」

この言葉を思い出して、なるほどなるほど。私が相手の荷物を持つことによって、向こうが私のことをちゃんと好きになってくれる。相手もとっても幸せそう。よかった。と思っていました。
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が! それで、どうなったかと……申しますと。

気が付いたら、川の水を飲んでいたのです!!!!!
salucoro.hatenablog.com

相手に何かするばかりで、相手から何もしてもらえない。でもそれを「自分で望んだことだし」「1人じゃないし」と、納得したつもりでいたんですよね。
「喉が渇いてないから、私幸せ!」と言って、川の水を飲んでいた。

人の荷物ばかり持って自己満足していたら、だんだんその荷物が膨大になり重みでへとへとになっていたのです。結婚しちゃっていたので、「あれ? もしかして、私ってこのままもう一生、誰にも頼れないし、誰かに助けてもらうことを期待もできないの…?」と気が付いて絶望的な気持ちになってしまったのです。

そして結局、離婚してしまいました。

私は自分が妖怪「持って持って」だったこと反省して、行動して、成長した、うまくいったと思っていたのですが、一方的に持ってもらいたがることを、一方的に持つことに変えただけで、実は全然成長してなかったのです…。

「好きって思う気持ちはとても気持ちがいいんだよ。だから、自分ばっかりやってちゃダメ。相手にもさせてあげないと」

これは「好きと思う気持ち」だけじゃダメなんですよね。

相手からもちゃんと何かしてもらわないとダメ。相手にもちゃんと自分の人生の荷物を持ってもらわないとダメ。

「相手の為に何かするのは気持ちがいい。だから、自分ばっかりやってちゃダメ。相手にもさせてあげないと」なのです。

なるほど、マンガとかでよくある「尽くした彼氏が『おまえは強い女だから大丈夫だけど、彼女は俺がいないとダメなんだ』と言って去っていく」のはこれが原因か。と思いました。
私の場合は「一方的に何かしてもらうだけで全然OK」タイプの人だったので関係を続けるだけならいくらでもできたと思うのですが、自分が疲弊してしまって白旗をあげました。
結局、一方的でバランスの悪い関係は継続するのが難しいということです。
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そして今は、パートナーにはゴハンも作ってもらって、何でも頼める関係を築けています。
自分の為に何かしてもらえて、相手の為にもちゃんと何かしてあげられる。
相手を頼ってなにかして貰うのは「モテモテ女子」にしか与えられない特権ではなくて、長く続ける関係の中では普通のことなんだなと、30代後半になって、やっと思えるようになりました。

「モテ」とはなんぞや、の正解はめぐりめぐって結局は「持ちつ持たれつ」なんじゃないのかなあという話でした。f:id:salucoro:20150612073146j:plain